2018-19シーズン

スケートカナダ(男子ショートプログラム)を見て。

毎回で恐縮ですが、あくまでも私のぼんやりとした感想ですので、そのあたり、どうぞよろしくお願いします。

スケカナの男子ショートプログラムです。

 

ジュンファン。
母国開催の五輪を経てもまだ、17歳の誕生日を迎えたばかりっていう若さ。
これから本当に注目される時期を迎えていくんだな、と。
男子シングル選手で『シンデレラ』。
ジュンファンとこの曲は合っていると思います。
今後、手袋を黒くするか、素敵な透け感のある素材に変えるかしたらいいなあ、と、なんだか手袋のことばかりを思う。

『ニュー・シネマ・パラダイス』の友野くん。
私はこの映画がものすごく好きなので、この曲を聴くだけであの映画全編に流れるノスタルジーや切なさ的なものに包まれてしまい、演技を冷静に見るのが難しいのですが、1つひとつのジャンプ、動き、エレメンツを丁寧に丁寧に行っている、という感じの演技で、とても真摯で好感が持てました。
振付けのミーシャ風味もそこここに見られ、友野くんが新たなことに挑戦している感じもとても好ましい、そんな演技に感じられました。
まだシーズン序盤です。
これから滑りこんで滑りこんだ先の、友野くんのこのプログラムが楽しみです。

キーガン!
すごーく昔、全米選手権に出ているときに、おおおと思ってから大好きです。
なんてするすると気持ちよく滑るんでしょう。
するする軽すぎるスケーターより、するするだけど程よい重さを感じさせるスケートがより好きなのですが、キーガンはまさにそれ。
4+3の後の駆けるようなポーズのステップとか、とても好きです。
それに、いつもスケートを楽しそうに滑っているところがとてもいい。
昔、髙橋香奈子ちゃんとかもそうだったのですが、スケートを大切に思っていて、スケートが人生にポジティブな感じで存在していて、でも肩の力が入りすぎていない感じがとてもいい。
演技後のスタオベと大歓声に、じんわりしました。

ちなみに、キーガン、平昌五輪の時にもインタビューさせてもらいましたが、応援に来てくれているガールフレンドのことは氷上から見えた、と言っていました。
その彼女と先日ご婚約。それもおめでとう!
いい演技を見られると、本当にワクワクするし、なんだか、私の人生もいいものになるような気までしてきます。

髪の短いジェイソンにすっかり慣れている自分に、ちょっと驚きました。
彼も新しい4年に向かって、新しい環境でのスタートを切ったので、きっとGPの最初の試合ということで胸に期するものはあったと思います。
3Aの転倒と3+2で(2回転の部分が0点になってしまったので)得点が伸びなかったのは仕方ないけれど、やっぱり次も見たいと思うスケーターだなあと、こういう演技のときにこそ思います。

宇野くん、とても上手だなあ、と。
はっときづいたら終わっていました。
トリプルアクセルの着氷時にすこーんと滑ってフェンスにぶつかる、ってところで、真央ちゃんの2008年イエテボリワールドを思い出しました。
あの時は、踏み切りでの転倒だったので跳べないで転んでフェンスにぶつかったので、今回の宇野くんのとは違うけど。
織田くんによると、リンクがNHLサイズなことが影響したかな、ということでしたが、そうか、そうなんですね。
最後のじゃかじゃかじゃかじゃかっていうギター音とともに回るスピンがとても好きです。

『天国への階段』って、イメージはこんな感じでした。

でも先日、曲を調べていたら、終盤に向かってどんどん盛り上がっていく曲だってことで名付けられた、とも言われていると知り……あららー。

無知でお恥ずかしいという気持ちと、だいたいこの絵、はしごじゃん、階段ですらないじゃんっていう思いと……。

サマリン。
髪の毛の色、肌の色、衣装と、トーンが揃っていて、なんだか不思議な質感を醸しています。
私は旧採点の頃の気持ちをまだ引きずっているな、と思うことが時々あるのですが、このサマリンの演技でも、旧採点ゴコロが静かに騒ぎました。
ジャンプ3つのうち、1つはアクセル。
残り2つのジャンプがいずれもルッツだよー、いいのー? と。
もちろんこれは現行ルールではOKなんです。
でも、旧採点時代のいつだったか、ショートの3つのジャンプのうち、1つはアクセル、残り2つは、トウ系(トウループ、フリップ、ルッツ)とエッジ系(サルコウ、ループ)を1つずつ、って時代があった気がするので、サマリンに限らず、4Tと4Fを跳ぶ宇野くんの時なんかにも、一瞬、「両方トウだよ」と思ったりします。
自分がスケートをちゃんと見始めた時期の感覚って、なかなか更新されないものですね。
っていうか私だけかな。

 

ひとまず、ざっくりとそんな感じでした。

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113日(土・祝)13001430

朝日カルチャーセンター 新宿教室

「フィギュアスケートの楽しみ方 ~相関関係から見るフィギュアスケート~」

脈々と続いてきたフィギュアスケートの世界では、当然ですが、すべてのスケーターが、数多くの人たちとつながって現在に至っています。

さまざまに影響を受け合ってきた者同士の相関関係からスケート界を見てみると、意外な発見があったりします。

スケーターやコーチ、振付師たちの意外な接点などをご紹介することで、演技をより奥深く見られる時間をめざします。

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11月18日(日)13:00-14:30
朝日カルチャー新宿教室
「川口悠子を育てたサンクトペテルブルク」

ロシア代表のペアのフィギュアスケート選手として、輝かしい成績を残した川口悠子さん。16歳で日本を離れ、2003年からはロシア・サンクトペテルブルクを拠点に活躍してきました。
ペア演技を見るコツやパートナーとの関係などペアならではのお話、フィギュアスケート王国・ロシアの代表選手として肌で感じてきたサンクトペテルブルクのフィギュアスケート界のあれこれ、サンクトペテルブルクでの16年の生活のこと、同じホームリンクで練習した同世代のプルシェンコや世界トップ選手たちとの交流秘話、国内外のアイスショーでのこぼれ話など、幅広いお話がたっぷりの1時間半です。

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121日(土)13001430

朝日カルチャーセンター 新宿教室

「フィギュアスケートの楽しみ方 ~プログラムの味わい~」

スケーターたちの滑るプログラムを分類してみると、いくつかにわけることができそうです。

例えば、映画やミュージカル、バレエなどの音楽を使って、もともとある世界観にさらにオリジナルテイストを加味するもの、また、テーマやストーリーはなく、音楽の調べそのままに滑るもの……こうしたさまざまなプログラムをじっくりと見ることで、プログラムの味わい方や楽しみ方のヒントをお話します。

 

 

ABOUT ME
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ライター 長谷川仁美です。 フィギュアスケートのこと、そのほかに日々のことなどを。 「やっぱり、フィギュアスケートっていいな」「やっぱり日常っていいな」という思いで、このサイトを続けています。