フィギュアスケート

ペアフリーにむけて

今、ペアフリーの最終グループの練習中です。
ショートを終えてこんな結果です。(詳細はこちら。PDFです)

フリーの滑走順は、こちらです。

 

サフチェンコ組はもう攻めるだけ、という状況に立っています。ですが、予定のエレメンツを見ると、4回転はスロートリプルアクセルは入れていません。練習を見ても、あまり難しいことをやってはいなかったようです。

5度目の五輪であるサフチェンコは昨日ミスをしませんでしたが、初めての五輪のマッソが揃ジャンプで2回転になりました。
「ブルーノがミスしたかどうか確かではないまま演技を続けました」と言っていたサフチェンコ。包容力のある、人間らしい温かみを感じられるようになりました。去年の世界選手権のインタビューでは、結婚したこでバランスが取れるようになった、と言っていました。
今シーズンのプログラム、無限大のマークを模したポーズから始まりますが、そのあとどんな4分半を見せてくれるのでしょうか。

●14番滑走
デュハメル&ラッドフォード

団体ではショートもフリーも滑り、カナダの団体金メダルに大貢献しました。その疲れもあるとは思いますが、それはもう五輪のずっと前から想定していたことだとのことです。

メーガンの旦那さんは、コーチのブルーノ・マルコットさん。マルコットには、日本の須崎&木原も習っています。

メーガンは2008年からヴィーガンで、そのおかげで心身ともに以前より調子が良くなったそう。2014年の世界選手権でペシャラ&ブルザをインタビューしているときにメーガンがストレッチを始めたのですが、それを見たブルザが「彼女、すごい。ものすごいストレッチと筋肉だ」と驚いていました。家族や親族の多くがフィギュアスケートかホッケーをやっているスケートファミリーに育ったメーガン。去年の四大陸では、韓国のドッグファーム(食用のための犬の施設)からワンちゃんを1匹連れて帰って、おうちで飼っているそうです。

エリックは、パートナーのルイスくん(元スペインのフィギュアスケート選手)と婚約中。作曲が好きで、2013-14シーズンのショートでは自分で作った「Tribute」を滑り、さらに昨シーズンは、パトリック・チャンがエリック作曲の「A Journey」で滑りました。いい曲です。

2011年の世界選手権のショートでは、演技中(ツイストリフトの途中で)メーガンの肘があたり、鼻から出血。それでも最後まで滑り切りました。ペアではたまにこういうことがありますが、みなさん、 本当に強い。
2007年3月の世界選手権は、エリックが椎間板ヘルニアだったものの、出場しました。そのため結果は7位に。それでもカナダペアの五輪3枠に貢献しました。

今朝、エリックがツイートしていました。「今日の終わりはどんなふうになっているんだろう」と。
本当に、みんな、いい演技を、と願うばかりです。

●15番滑走
スイ&ハン

昨日、ショートのところでお伝えしましたが、付け加えて。
今季のフリー『トゥーランドット』は、彼らのコーチであるホンボー・ツァオさんが現役ペアだったときの代表作と同じ曲です。同じように中国のトップペアで、あの時と同じ赤と黒の衣装で、同じ振付師のローリー・ニコルのもので・・・ということで、どうしても重ねてみてしまうファンが少なくないと思います。
もちろん、それもわかって、彼らはこの曲を選んでいます。ローリーが持ってきてくれた曲だそうですが、スイさんは、ホンボーコーチのあの『トゥーランドット』を見てスケートを始めたと言っていたので、彼らにとってもとても思い入れのある曲です。ホンボーコーチはこの曲を2人が滑ると知った時「俺たちよりうまくやれよ」と言ったそうです。

現在ショート1位でフリーを迎える彼らが、どんなフリーを見せてくれるんでしょうか。

●16番滑走
タラソワ&モロゾフ

昨季の世界選手権のショートプログラム当日の朝の練習中、モロゾフのエッジでタラソワが足を切ってしまい、10針縫うということがありました。でも彼女は「大丈夫、できる」と言って試合に出て、最終的に銅メダリストに。彼女たちにとって初めての世界選手権のメダルにつながりました。モロゾフはこの時のことを「彼女の強さに驚いた」と言っていました。

ものすごくスピードがあって気持ちのいい2人の演技。団体ショートをご覧になったでしょうか。難しいエレメンツが自然に入っていて、どーんと終盤のリフトへつながります。そのリフトでは、タラソワが氷と平行な形に位置しながら手足を星のように(大の字、ともいうかも・・・)に伸ばします。そのダイナミズムがたまりません!
個人戦のショートの方も、素晴らしかったです。OARのペアは3組出ていますが、本来ならメダルを争えるペアがもう1組いました。ストルボワ&クリモフです。五輪前になぜかストルボワが出場を認められないとの措置が下され、本人もコーチもチームも理由がまったくわからないなか、結局五輪に出られませんでした。
ということがあり、伝統あるロシアのペアのメダル争いを、タラソワ組1組で担うことになりました。その重圧や、相当なものだと思います。
初めての五輪で、その重圧のなかの演技、楽しみです。

という、ことで、慌ててアップしました。
その他の組(抜粋)も昨日までの「ペア観戦前に、知っておくと楽しいかもしれないこと(1)(2)(3)」にありますので、ご覧ください。

ABOUT ME
hasegawahitomi
ライター 長谷川仁美です。 フィギュアスケートのこと、そのほかに日々のことなどを。 「やっぱり、フィギュアスケートっていいな」「やっぱり日常っていいな」という思いで、このサイトを続けています。