日々

何かを試されている気がする。子どもが体調微妙な時の、「保育園に行かせるかどうか問題」。

以前も書いたけれど、子どもが体調微妙な時、保育園に行かせるか休ませるかの判断が、とても難しいです。

金曜日に体調が微妙で休ませたあと、土日を経た月曜日、今日は熱もないし、保育園に行くぞ! と出発したものの、途中で大雨が降り始めたのでスーパーの軒先でベビーカーのレインカバーをつけたりしてから歩いていたら、なんだか子どもの気配が薄い。
おかしいな、と見てみると、子ども、寝てました!
まだ朝の8時半なのに。

これ、めちゃくちゃ悩ましいシチュエーションです。
ああああ、どうしよう・・・。

保育園まではもう、あと1分のところ。
しかもこんな雨の中、がんばって連れてきたし。
金土日と、思っていたのの15パーセントくらいしか仕事が進まなくて、今日挽回するつもりだったのに。
ああ、保育園に行ってほしい。

でもなあ・・・
これで体調が悪化したら、保育園の皆さん、お友達にも迷惑だし、だいたい子どもが不憫すぎる。
引き返すべきだろうな。

でもなあ・・・

と保育園までの1分、頭の中で激しく逡巡。
あまりに雨がひどいので、ひとまず保育園の敷地内へ。
爆睡している子を見て、やっぱり家にいるべきかな、と、弱~い覚悟を決める。

職員室に行って、「ここまで来ちゃったんですけど、来る途中に寝ちゃって、でもそんなことっていつもなかったのでやっぱりまだ本調子じゃないのかもしれないので、今日お休みします」と先生にお伝えする。
園長先生と、旧知の先生がわざわざ部屋から出て、「まあ、寝てる」「そうね、お母さんの勘って当たるものだから」「がんばって」と声をかけてくれました。

なんていうんだろう、客観的に見たら大したことがないことかもしれないのに、「保育園に行けなかった」とか「弱っているかもしれないところを、雨の中保育園まで連れてきてしまった」、「仕事がすすまねー!」っていう諸々って、結構しんどい。
何かを試されている気もするし。
そんな状況での、先生方の言葉が本当にありがたかったです。

数日前の、秋っぽい雲。

その後、ちょっと遠くの、かかりつけの病院へ。
ものすごく混んでいて、結局1時間強、外に出て待ち、(その間、また雨が激しく・・・ああああ)、診察後に家への長い道のりをざあざあ降りの中歩いていたら、またも子どもが爆睡。
この日2度目のおかしな時間の爆睡。
しかも、ベビーカーのレインカバーの中が蒸れるようで、曇ってるし(苦笑)。

私ももう、レインコートで暑くて汗をかいてるのか、雨なのかわからない水滴でいっぱいになりながらスーパーに行き、急いで子どものベビーカーのレインカバーを開ける。
と、もわーっとしていて、額には汗。
そうよね、湿度高いよねー。
レインコートの中も外もべちょべちょの状態で(スーパーの方、すみません)買い物をしていると、80代くらいのおばあさまが爆睡中の子どもを見て、「あら、かわいいわねえ」と声をかけてくれました。
「ありがとうございます。なんか、こんな時間に寝ちゃったんですよね」と言うと「いいじゃない、安心してるから寝てるのよ。かわいくていいわねー。ほんとうにかわいい」と。

こうやって声をかけられるのって、本当に嬉しいです。
特にこの日のように、気持ちが弱っているときは、本当に助けられる思いです。
「かわいい子を見せてくださってありがとうね」と言われたので、「こちらこそ、こういう声をかけていただくと、日々のもやもやから救われます。ありがとうございます」と返しました。

なんていうか、日本だと、っていうか東京だと、なのかな? 偶然居合わせた知らない人同士がとてもクールで、そのクールさがいいところではあるんだけど、その中で数十年暮らしてみるとなにかすり減ってきてしまっている気がすることもあります。

たとえば、カナダ。
バスの中で楽しそうに熱く語り合っている人たちが、実はここで居合わせただけの人だったりしますよね。
そういうの、いいなあ、って思います。
めんどくさいこともあるので、まあ、表裏一体だけど。

妊娠中に東京のクールさにがっかりしたことが多々あったのですが、同時に、時々温かいふれあいのようなものがあって、妊娠期間が終わったら、絶対妊婦さんには全面的に親切にしよう、って決めました。
そして今思っているのは、これからは子連れの人には声をかけちゃおう、ってことです。
胡散臭いと思われたら、まあそれでいい。
でも、その声かけで、気持ちがちょっと楽になる人がいるかもしれないし。
まあ、自分がおばさんになったからできることなのかもしれないけど、おばさんになってよかったな、と思う部分でもあります。

これを書いたら、ちょっとすっきりしました。
さて、仕事頑張ります。

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●9月15日(土)13:00-14:30
朝日カルチャーセンター 新宿教室
「フィギュアスケートの楽しみ方
 ~2006年トリノオリンピックを堪能する~」
12年前の2006年トリノオリンピックを覚えていますか?
今のような採点方式になって初めてのオリンピックでしたが、とはいえ、6.0方式だった旧採点方式のテイストもまだ残っていたあの大会。
男女シングル、ペア、アイスダンスすべてを振り返り、忘れていたこと、初めて知ることなど、フィギュアスケート観戦の喜びに浸る時間をめざします。

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●10月14日(日)10:30~12:00
NHKカルチャー 広島教室(※広島です)
「これまでのNHK杯を振り返り、これからのフィギュアスケートを展望する」

11月9日から始まる今シーズンのNHK杯は、広島で開催されます。
今回が40回目となるNHK杯ですが、広島開催は1991年以来2度目。
そこで、過去のNHK杯を振り返りながら、フィギュアスケートの大きな流れを体感し、さらに今シーズンのルール改正(4回転ジャンプの回数制限やGOEの評価幅の増加など)によって今後どんな展開が予想されるのかといったことを、これまでの試合現場やインタビューで見たり聞いたりした秘蔵エピソードとともにお話します。

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●11月3日(土・祝)13:00-14:30
朝日カルチャーセンター 新宿教室
「フィギュアスケートの楽しみ方
 ~相関関係から見るフィギュアスケート~」
脈々と続いてきたフィギュアスケートの世界では、当然ですが、すべてのスケーターが、数多くの人たちとつながって現在に至っています。
さまざまに影響を受け合ってきた者同士の相関関係からスケート界を見てみると、意外な発見があったりします。
スケーターやコーチ、振付師たちの意外な接点などをご紹介することで、演技をより奥深く見られる時間をめざします。

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●12月1日(土)13:00-14:30
朝日カルチャーセンター 新宿教室
「フィギュアスケートの楽しみ方
 ~プログラムの味わい~」
スケーターたちの滑るプログラムを分類してみると、いくつかにわけることができそうです。
例えば、映画やミュージカル、バレエなどの音楽を使って、もともとある世界観にさらにオリジナルテイストを加味するもの、また、テーマやストーリーはなく、音楽の調べそのままに滑るもの……こうしたさまざまなプログラムをじっくりと見ることで、プログラムの味わい方や楽しみ方のヒントをお話します。

朝日カルチャーの11月、12月一括申し込みは、こちらから。シーズン真っ最中でお忙しい時期になりますが、ぜひご検討ください。

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ライター 長谷川仁美です。 フィギュアスケートのこと、そのほかに日々のことなどを。 「やっぱり、フィギュアスケートっていいな」「やっぱり日常っていいな」という思いで、このサイトを続けています。