2022北京オリンピック

2月4日、カツァラポフのあれこれ。スイ&ハンの覚悟に触れるなど。【北京五輪観戦日記】

団体戦男子SP

とうとう団体戦がスタートしました!

日本時間の10:55~、団体戦男子SPスタート
10か国=10人出場予定だったけど、シュムラトコ(ウクライナ)がコロナ感染のために団体戦欠場。気の毒です。
世界ランキングの逆順で進みました。

ネイサンと宇野選手がPB更新。2人ともすごかったー、どーんって感じでした。

この後の試合の行方次第ですが、フェンツさんは多分これで五輪の演技は終わりの可能性。コロナ禍で、無事に出場できてよかった。

ボーヤンが4Lz(+2T)を決めて、よかったーっとほっとしました。(その後の4T転倒でああああーーーとなったけど)

想像していたことではあったけれど、ブレジナがこの五輪を最後に引退とのこと。さみしいけど、4度目の五輪も無事に来られて、本当によかった。今大会、私が最初に選手村とかの映像をみたのは、ミハルのインスタからでした。
開会式では、旗手も務めて、なんだかそんなことを思うだけでしんみりじんわりする、北京五輪初日です。

団体戦男子シングルSPリザルト
 プロトコル

団体戦リズムダンス

小松原&コレトが、よかった! すごく丁寧に滑って見えたけど、それが嫌な感じじゃなくて、がんばったなーと。

団体戦RDの一番強い印象は、ハベ&ダナがすごーーーくよかったっていうこと。彼らにこんなに気持ちを持っていかれたのは、初めて。よかったー。急に、今季で引退なのが寂しく思われたり。
この10組のうち、ハベダナだけがパーソナルベストを更新。すごかったですよね、本当に。

そしてシニ&カツ。すごく楽しみにしていましたし、実際にとっても楽しかったです。

いつも以上に吸引力のすごいカツァラポフで、もう目が離せないというか、目を離してもらえなかった。本人もノリノリだったと思う。

なのになのに、よりにもよってジャッジ席目の前でカツァラポフがバランスをくずすとは! でもそれを凌駕する表情だったと思います、カツァラポフ。なので、私はほんっとうに楽しかった。

結果、ハベダナと1.51点差の2位に。氷上とは別人のような表情のカツァラポフに、くぎ付けになりました。

競技として見ると……個人戦の直前の印象として、「ハベダナよかったー、シニカツはその後塵を拝した」的なものが残ったのかな、と。個人戦前にこの印象はつらい。というか、団体戦の印象ってとても大事だということに改めて気づきました。

もちろん、シニカツのこの演技はとてもよかった! けれどそれ以上に「ハベダナと1点以上の差で2位」というのが印象に残りました、私の脳裏に。

団体戦リズムダンスリザルト
 プロトコル

団体戦ペアSP

ペア、よかったですねー。スイハン、ミーガリ、クニエリム&フレイザー、三浦木原がPB更新ーーー!!!

三浦&木原、がんばりましたねー。今回思ったのは、もう彼らはいつでも一定以上のレベルの演技を見せられるペアになっていて、この五輪を終えたころには、1ステージ上のことがいろいろ求められるようになってくるんだなーと。

すごくいい演技だったけど、でもだからといって今の彼らのマックスっていう感じがなくて、まだまだ余力がある(大事です、まだあと3つも演技するので)感じなのが、ものすごく頼もしかった。まごうことなく、世界トップレベルのペアだな、と。

スイ&ハンの、とくにスイちゃんの気迫がすごかった。全身が「気迫」だった。そしてそれが空回りしないさせないだけの経験もあるし、メンタルの準備もできているんだなーと。キスクラで、久しぶりにビン・ヤオ先生のお姿を拝見し嬉しく思うのと、時が経ったのだなというような思いとが去来しました。

スイ&ハンは平昌五輪で、SP1位、フリー3位。総合で1位と0.43点差の銀メダル。かなり悔しいですよね。スイさんは平昌の1週間前に足の痛みを覚え、骨の炎症があった、と。そしてその後も脚に怪我をして縫ったそう。それでもフリーでは4回転ツイストリフトを決めました。すごいなあ。

これまで何度も書いているけど、平昌五輪のペア個人戦フリーのあとの会見で2位になったスイさんが静かに涙を流していて、それを見た中国メディアの女の子が「スイさん、なんで泣いているんですか。泣かないでください。銀メダルなんですから」というようなことを言いました。

するとスイさんは「銀メダルは嬉しいし、コーチにも国にも(いろんな人にも)感謝しています。でも、4年後の母国開催の五輪では金メダルを取ります(意訳)」と穏やかに答えました。

平昌の会見ではいくつか忘れられずに時々思い出すシーンがあるのだけど、そのうちのひとつが、このときのスイさんです。

ここ3大会の五輪のペアって、苦労してきた人たちが金メダルをとるイメージが、私の中にあります。平昌のサフチェンコたち、ソチのヴォロソジャル&トランコフ、バンクーバーのシェン&ツァオ。もちろんどのペアもみんなそれぞれに頑張っているし、楽しみだけど、今大会はスイ&ハンの応援にもちょっと力が入っちゃいます。

といいつつ、ミーシナ&ガリアモフもすごかったですね。試合ごとになんというか垢抜けてきているミーシナの姿に驚かされるし。私の予想では、団体戦のペアはミーシナたちがSPとFSを滑るんだと思っていたんです(男子とダンスで2スポット使用。よってペアのミシガリと女子のワリエワが2つ滑るんじゃないかなーと)けど、タラモロがもう五輪に来ているし、となるとペアFSはタラモロなのかしら、と思ったり。

となると、ダンスはFDもシニカツ? 体力的に大丈夫か??? と心配したりしています。

団体戦ペアSPリザルト
 プロトコル

団体戦1日目終了時点での途中結果

まだ女子SPが終わっていないので、ほんっとうに「途中結果」感満載ですが、ひとまず、こんな感じです。

開会式

開会式は、現地20時スタート(日本時間21時)。だいたい2時間25分くらいで終了。すっきりしていました。

冒頭の二十四節季の映像を見ながら『愛の不時着』を思い出したり。数分で入場行進になり、各国の衣装を見るのを楽しむ時間。

やっぱり選手がたくさんの方がより衣装ドーン感があっていいよねーと思いつつ、スピーディに終わることは喜ばしくもありました。

平昌五輪では開会式を見ることができたのですが、山側の会場(フィギュアスケートは海側)で、寒くて寒くて寒かったです。でも、お祭り感が楽しかったし、スケーターたちが旗手を務めている姿を、私まで誇らしく思いながら見たりしました。

北京五輪の旗手を務めたフィギュアスケート選手たち

子どもたちの持っているハトのランプみたいなのが、ちょっとふんわりとしたフォルムで可愛く、グッズとしてほしい。

ABOUT ME
hasegawahitomi
ライター 長谷川仁美です。 フィギュアスケートのこと、そのほかに日々のことなどを。 「やっぱり、フィギュアスケートっていいな」「やっぱり日常っていいな」という思いで、このサイトを続けています。